こんにちは、今回のブログではSAP Datasphereに格納されたデータをCSV ファイル (Flat File)としてローカルPCにエクスポートする方法についてご紹介します。
私が把握している限りで4つの方法があります。
それぞれの方法について、制限などを記載した表を作成しました。
エクスポートの方法 | 制限・注意点 |
1.HANA DB Explorerを利用 | 最大16MBまで |
2.HANA Clientを利用 | IPアドレスを許可しておく必要がある |
3.DBeaverなどのDB管理ツールを利用 | SAPが提供しているツールではない、IPアドレスを許可しておく必要がある |
4.SAP Analytics Cloudを利用 | 公開されているデータのみエクスポート可能、画面表示されているデータのみエクスポート可能 |
この後、各方法の具体的な設定方法についてご紹介します。
詳細の設定方法などはこちらのブログの1,2をご覧ください。
①Datasphereのスペース管理画面で既に作成したDatabase Userにチェックをいれ、Database explorerを開きます
②Database Explorerでエクスポートしたいオブジェクトを右クリックしてOpen Dataを押します
③ダウンロードボタンを押し、ダウンロードします
この方法ではデフォルトで1000行までしかエクスポートできないので、下記方法でより多くのデータをダウンロードすることができますです。
DB Explorerの管理画面からを開き、SQL Consoleを選択し、Max number of rows to displayの数字を任意の数に変更する
ただし、こちらにあるようにこの制限を大きくしても最大16MBまでしかエクスポートできません。それ以上のデータをエクスポートしたい場合は、別の方法で行いましょう。
こちらに記載があるように、16GBを超えるデータもhdbsqlコマンドを利用すればダウンロードが可能です。hdbsqlコマンドはHANA Clientをインストールすると利用できます。(インストール方法はこちら)
下記コマンドを実行します。<DB host name>:<SQL port>には、DatasphereのDatabase User詳細のホスト名とポートを入力します。
hdbsql -n <DB host name>:<SQL port> -u <username> -p <password> -x "<your select query>" > /<path>/output_file.txt
DBeaverのインストールはこちら
①DBeaverを開き、新しい接続を追加します。HANA接続を選択します。HANAが表示されない場合はOtherを選択して検索してください。
②接続設定で下記情報を入力し、終了を押します。
Edition : HANA Cloud
Host : DatasphereのDatabase Userのホスト
Port : 443(自動入力)
ユーザー名 : DatasphereのDatabase User名
パスワード : DatasphereのDatabase Userパスワード
③作成した接続からSchemasを開きスペースを選択し、エクスポートしたいオブジェクトの上で右クリックをしデータのエクスポートを選択します。
④各設定を確認し、問題がなければ次へを押します。最終確認まで進み、保存ディレクトリなどを設定したら続行を押すとエクスポートが実行されます。
Datasphereのデータを分析モデルもしくは分析データセットを用いてSAP Analytics Cloud に公開し、データ アナライザーを使用して SAC で開き、データ アナライザーからデータを Excel または CSV にエクスポートできます。
データアナライザを利用したエクスポート方法を紹介します。
※ストーリーのチャートやテーブルで表示されているデータはデータアナライザを利用せずにエクスポートが可能です。(詳細はこちら)
①SACのメニューからデータアナライザを選択し、「既存のモデルから」を選択します。
②Datasphereへの接続とスペースの中から目的のデータを選択します
③適宜メジャーやディメンションを追加し、データをエクスポートします
CSV形式でローカルコンピュータへデータをエクスポートする方法についてご紹介しました。
クラウドストレージなどにエクスポートする場合は、複製フローをご利用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。